ささやかで幸福なもの

幸福「結局、ここまで来たけど俺達、何もしてねえな」
と男友達が笑います。
私もそれに合わせて頷き笑いました。

男友達が「ちょっと遠出のドライブに付き合ってくれないか?」と電話を掛けてきたその日の夜に私は彼と落ち合いました。
そしてドライブでかなり遠くの場所までやってきたのですが
したことといえば、適当な定職屋さんでご飯を食べたことと
こうして海の見える名前も良く分からない公園のベンチに座って話をしているだけでした。

それでも私はとても楽しいと感じていました。
もっと言うならば、こんなに楽しいと感じたのは久しぶりだなあ~とさえ思って居たのです。

ささやかだけれど幸福なもの。
ありきたりかも知れないけれど甘いもの。
そんな感覚でした。
それは、彼と一緒に居るから感じることなんだと気がついたのは、それから数ヶ月経ってのことでした。

彼に恋をしたのだと気がついた私。
その後も何度か彼の「行くあての無いドライブ」に付き合ったものの
以前よりは少し緊張感を持って私は助手席に座っていました。

そっと抱いていた恋心でしたので。

そんな気持ちを彼に伝えようと思ったのはそれから更に数ヶ月が過ぎてのことでした。
彼に気持ちを伝えた時、彼も直ぐ気持ちを返してくれてお付き合いをすることとなりました。

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